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有機合成化学第一研究室(今堀研)

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環境調和型化学変換を実現する分子マシーンの開発
化学反応は薬や身の回りの化成品をつくる重要なツールであると同時に、生命現象、自然現象の本質であり、化学反応を制御して自在に操る技術は多くの分野で人類の発展に寄与することができます。我々の研究室では、外部刺激によって反応空間を自在にコントロールすることで化学反応を操る分子マシーン(分子触媒)を開発し、廃棄物の軽減や資源の有効活用を考慮した環境に優しい化学変換の実現と、様々な分野における有機合成化学の機能的活用を行っています。

研究テーマ

化学反応は分子によって組上げられた反応空間で進行し、反応空間を如何に組上げるかによって、化学反応が変化します。即ち、反応空間を自在に組上げることで、化学反応を操ることが出来ます。我々は、光や熱、濃度、イオン等の外部刺激によって反応空間を動的に変化させることで反応性を切り替える刺激応答性触媒の開発を行っています。

 具体的には、
①光応答性スイッチング触媒(活性ON/OFF、選択性、反応種類切替)
②化学刺激応答性スイッチング触媒(活性ON/OFF、選択性、反応種類切替)
③自己集積型スイッチング触媒(活性ON/OFF、選択性、反応種類切替)等を開発しています。

従来の化学変換触媒は、単一反応性を示すものがほとんどでしたが、これらの動的刺激応答性触媒は、反応空間構築による反応活性の獲得や選択性の発現のみならず、触媒活性や触媒機能を外部刺激によって切り替えることで、化学反応を適したタイミング、場所で進行させることができます。この適時適所機能によって高度な化学反応制御が可能となり、化学変換の制御レベルを格段に進化させた環境調和型化学変換の実現を目指しています。

例えば、複数種類の動的刺激応答性触媒を用いたマルチ触媒システムを構築して、それぞれの適時適所機能によって、単一反応系中で化学反応の種類を選択して連続的な化学変換を行うことが可能となります。即ち、順序を自在に制御可能なワンポット多段階有機合成システムを開発することができます。このようなシステムでは、有機合成化学の環境調和性を著しく低下させる後処理操作を省略した環境調和性の高い有機合成を実現することが出来ます。

また、動的刺激応答性触媒の適時適所機能を活用することで、医薬品や材料等の様々な分野における有機合成化学の機能的な利用も期待でき、これ等の展開も行っています。